【ご購入者】岡山県浅口市 丸本酒造さま

慶応3年(1867年)より、岡山県浅口市で日本酒を造る丸本酒造様。日本酒に使用する酒米は自家栽培。一般流通しない、こだわりの山田錦を自分たちで生産しています。FLIGHTS-AG導入の経緯、講習を受講されての感想、ドローン導入により出来た時間の活用について、丸本酒造 戸田さんと遠藤さんにお話いただきました。

しんどかった作業が、薬剤や泥を被らず楽しく出来るように

今夏まで、動噴で散布を行ない、追肥は手で行なっていました。農薬散布の時期は、圃場周辺の草刈りと併せ、2人がかりで少なくても5日かかっていました。必要な作業とはいえ、人手を割くのが厳しい状況でした。省力化を図れないか考えていた中、春に出かけた農業関係の展示会で農薬散布ドローンを見て、検討をはじめたそうです。

ドローンについて全くの素人で、ドローンの飛行経験もなかったため、自分たちが普通に使えそう、という点でFLIGHTS-AGの購入に至りました。

「手が届く価格。農業参入は最近の会社とのことでしたが、ドローンの運用・飛行実績があったので。機体の安全性、講習・申請などのバックアップ、購入後のアフターフォロー体制まで揃っているので、良いのではないかと思い、決めました。」

丸本酒造で米作りも担う戸田さん(手前)と遠藤さん(奥)

「散布作業はどれもしんどい作業ばかり。薬剤も被るし、泥の中を進まないといけないし、身体的な負担がとても大きかったです。」

そこから解放されることが嬉しい、と頷くお二人。

「ドローンの操縦は最初緊張しますが、慣れてくれば楽しい。これからは薬剤を被るリスクを気にせず、泥汚れもせず、楽しく作業が出来るようになります。

速やかに使えるようにしたいと、展示会でドローンを見てから3ヶ月半で、講習受講までを終えられました。

「ドローンを飛ばしたことも、ラジコンもやったことがなかった」

FLIGHTS-AGの講習は、座学と実技の両方を受講いただきます。座学ではまず航空法を学びます。

「生きてきた中で、航空法に関わるようなことがなかったので、こんなに厳しいことに驚きました。ニュースで、ドローンを勝手に飛ばした人が検挙されたことを知るぐらいだったので、ドローンを飛ばしてはいけない場所があるんだな、ぐらいにしか思っていませんでした。」

ドローンを飛ばす上で関わる法律、申請した上で飛行させなければならないことなどを、手続き含め、きちんとご理解いただくことを、FLIGHTS-AGでは必須としています。ドローンの特長や使い方、農薬散布にあたって必要な知識まで一通り学べるため、ドローンが初めて、農薬散布ドローンが初めての方にも安心です。

「ドローンを飛ばしたこともなかったですし、ラジコンもやったことがありませんでした。」

自分とドローンが対面している状況で、ドローンの方向を変えるのは、左右が逆になるため、感覚をつかむまでは難しかったと言います。

「FLIGHTS-AGは機体サイズが大きいけれど、俊敏な動きはしないし、安定感がありました。」

実際に圃場でFLIGHTS-AGを飛行させてみると、奥行きの距離感を捉えられるようになるまで、圃場の端を行き過ぎてしまったり、手前だったりを繰り返し、練習を重ねたそうです。

講習を担当したFLIGHTS石山と記念の一枚

講師を務めた石山からは、

「ラジコンも未経験、ドローンも初めてだと聞いていましたが、講習をきちんと受け、練習してもらったので、上達が早くて驚きました。飛行も安定していましたし、実務でもきっとうまく出来ると思います。」

ドローン未経験の方には、ドローンの操縦、動きに慣れていただくために、トイドローンでの練習を勧めています。

1台で農薬散布だけでなく、肥料散布も出来る

今夏の散布にドローンは間に合いませんでしたが、これから肥料散布に粒剤散布装置を早速使用されるそうです。

「今までは自分たちが田んぼの中を歩いて、手で肥料を撒いてました。撒く量も、どれくらいの間隔・ペースで撒いたかも、歩いているうちに曖昧になってしまって。今思うと撒きムラはあったと思います。」

粒剤散布装置で肥料散布も行う

FLIGHTS-AGで省力化が叶うだけでなく、一定量で均一で撒けるので、肥料の効果がきっちり出るようになるのでは、と期待が膨らみます。

ドローン1台で、液剤散布も粒剤散布も両方使えるため、時期に応じて使い分けが出来るようになりました。用途の幅が広がり、作業の効率化がさらに進みます。

周辺地域の草刈りや米作りの勉強に充てられる時間が出来た

「米作りは、自分の田んぼだけを世話すれば良いわけではなく、地域として、草刈りや整備も必要なんです。」

ただ、これまでは自分たちの圃場周りの草刈りまでが手いっぱいで、地域で共同利用している水栓(田んぼに水を張るためのもの)周辺の草刈りまでは、人手が割けず十分に出来なかったと言います。

「草刈りやってください、と言われても人手が割けなかったんです…。」

心苦しく思いながらも、労力がなくどうしようもなかったそうです。ドローンで作業時間が削減されるため、やっと周辺の草刈りも出来るようになります。地域の作業に人手が回せるようになるのも、FLIGHTS-AGを導入して良かったことだそうです。

加えて、

「出来た時間を、お米の品質を上げるための勉強や、その作業に充てたいです。」

お話しを伺って、散布作業の省力化だけでなく、丸本酒造の皆さんが本来必要としていたことが出来る一助に、FLIGHTS-AGがなることを教えていただく形となりました。

美味しい、こだわりの日本酒を造るため、真摯に取り組まれていることが丸本酒造さんのホームページでご紹介されています。オンラインでもご購入出来ます。